痔ってなあに

　いにしえから、何故か恥ずかしくて誰にも相談できず、一人孤独に悩んで症状を悪化させ、その人の人生までも左右してきた「痔」・・・。便秘がちな女性や、妊娠・出産経験者に特に多く見られる様です。
　日常生活に気をつければ症状はかなり軽くなりますが、どんな病気でもこじらせてからでは治療が大変です。とにかく勇気をもって専門医の診察を受けましょう！！

 

 

痔には大きく分けて次の３種類があります。
 

• 痔核（イボ痔）
• 裂肛（切れ痔）
• 痔ろう（あな痔）

　一般的に、成人のうち自覚症状のある方が３人に一人、自覚症状の無い方を合わせると実に２人に１人が「痔主」となっていると言われるほどメジャーな病気です。
　特に女性の場合には、恒常的な便秘・妊娠・出産により発症される方が多いようです。また、頻繁な立ち仕事・座り仕事やストレス、冷えなども症状を悪化させます。
　痔の症状のうち約半数を程度を占めるのが「痔核（イボ痔）」であり、これを治療する画期的な手段があれば「痔主」の約半数の方々が救われる事になります。

 

痔核（イボ痔）

 

分類	症状			図
内痔核（1度）	ごく初期。痔核の脱出が無い為痛みは無く、出血も排便時のみ少量。
内痔核（2度）	排便時に直腸の粘膜といっしょに脱出するが、自然に元に戻る事が多い。出血があり、残便感・痛みが出てくる。
内痔核（3度）	排便の度に直腸の粘膜といっしょに脱出する。出血・残便感・痛みが出る。指で押し込まないと元に戻らない。要手術。
内痔核（4度）	痔核が常に脱出して指で押し込んでも元に戻らない。要手術。
外痔核（血栓性）	肛門周辺の皮膚下に血栓ができ、皮膚が破れて激痛を伴い出血する。要手術。
外痔核（嵌頓）	痔核内に血栓が多くできたもの。激痛を伴う。要手術。

 

 

裂肛（切れ痔）		硬い便などによって肛門に切り傷ができたものを「裂肛（切れ痔）」と言います。 裂肛になると排便時の痛みの為便意を我慢してますます便が硬くなり、便秘になる。それをがんばって排泄すると・・・。という様な悪循環が繰り返され、症状は重くなっていきます。 重症の場合には手術が必要ですが、食習慣・生活習慣を改善し、根本から治療する必要があります。
痔ろう（あな痔）		肛門周辺から雑菌が内部に侵入し、膿が溜まったものを「痔ろう（あな痔）」と言います。 膿が溜まった場所が破れたり、他の膿の溜まった場所とくっつく事によって「膿の管」が出来上がり、これが複雑に入り組んで肛門の周囲が腫れ、高熱を伴う激痛がおこります。 手術以外に治療法はありません。